看板の文字はどこがおかしいのか?
下の画像をご覧ください。
魚を中心とした海鮮丼などのメニューが書かれた看板です。
どこがおかしいでしょうか?
あれ!?
別におかしくないんじゃないの?
誰しも初めて見た時はそう思うでしょう。
しかし、実は真ん中あたりの『鉄火丼』を見ていただければ”あっ!”と気づいたのではないでしょうか?
『鉄』の字が看板の字では右側が”火”になっているのです。
なんで、こんな間違いが起こったのか…?
『逆行同化』という不思議な現象
この問題は国語辞典編纂者の飯間浩明さんがTwitterで提起されたものです。
都内某所の定食屋の看板。見たことない漢字が混じっていますが、分かりますか。後の字に影響されて前の字が変わってしまう「逆行同化」という現象です。 pic.twitter.com/v1lyzpY2xF
— 飯間浩明 (@IIMA_Hiroaki) July 17, 2014
専門用語で『逆行同化』というそうです。
これは後続の音や字によって前の言い方や文字が変わってしまうことを言います。
主に発声について言われていた逆行同化ですが、現在は誤字にも転用されています。
▼逆行同化の一例
@IIMA_Hiroaki おはようございます。茅場町駅の近くの寿司屋で、「寿」の下の「寸」が「司」になった字のお品書きを店の前に出してるの見たことがあります(多分今でも開店時間に出している)。
— ののまる (@nonomaru116) July 20, 2014
人間だからこそ前後のイメージに引きずられて間違いを犯してしまうのですね。
『逆行同化』とは聞きなれない言葉でしたが勉強になりましたね。
ちなみに、前の字に引っ張れる場合が『順行同化』というそうです。