海岸にゴミだらけのクジラが出現…その理由に思わず考えさせられる…
海岸にゴミだらけのクジラが出現
海を汚染し海の生物に悪影響を及ぼす海洋ゴミ。
海中を漂っているゴミや海の海岸に打ち上げられたゴミ…これらの海洋ゴミは海を汚染し、海の生物に悪影響を及ぼしています。
海洋ゴミの原因の全ては私たち人間にあります。
例えば、道路や川で捨てたゴミが下水を通ってそのまま海に流れ出たり、家庭や工場から出たゴミを直接海に捨てていたり…。海洋汚染はどんどん拡がっており、国際的な取組みが必要な問題にもなってきています。
海洋ゴミ問題が深刻化する中、あるクジラの写真が世界中から注目を集めています。
これは2017年、フィリピンのカビデにある海岸で撮られた写真。口の中に大量のゴミが詰め込まれ横たわっているクジラ。
あまりに悲惨な光景に目を背けたくなるが、このクジラは本物ではありません。
A giant beached whale sculpture illustrates the plastic pollution problem https://t.co/1UESxZVJsb pic.twitter.com/Q89PsaeQzV
— Before It's News (@beforeitsnews) May 24, 2017
クジラの写真に込められたメッセージ
このクジラは環境保護団体「グリーンピース」が海洋汚染のことを人々に知ってもらうために作った「クジラのオブジェ」です。
なぜクジラなのかというとそこには深刻な理由がありました。
現在、海洋汚染の影響でクジラが誤ってプラスチックを飲みこんでしまうというケースが多く見られるという。
そんな海洋汚染の被害者であるクジラの現状を理解させるために、この形をとったそうです。
材料は全て「海で拾ったプラスチックゴミ」でできていると言います。
人間の身勝手な行動のために傷つくクジラや海の生物たちのことを知って、感じることも多いのではないでしょうか。
現在、世界中の海の海洋ゴミは3億トンを超えていると言われています。
さらにその量は年々増え続け、2050年までに海に漂うゴミの量が魚の量より多くなるかもしれないと、スイスが発表しているほどです。
このまま、各国が積極的にリサイクル対策を導入しなければ、海はゴミまみれになってしまいますよね。。。
海洋ゴミは中国を始めインドやフィリピンなどアジアの国々が多く排出してしまっています。
日本も人口比から考えるとかなり多くのゴミを排出しています。人間の愚かな行為が、海の生物たちの命をおびやかしているのです。
実際、このオブジェは多くのメディアに取り上げられ、話題となりました。
実際、これがきっかけでASEANのディスカッションに「プラスチックによる海洋汚染」という項目が加えられました。
「グリーンピース」の活動は2018年現在も続いています。
美しい海のためにも、クジラや海の生物のためにも私たち1人1人が意識していかなければならないことだと思います。