郵便受けに入っていた苦情の手紙を公開した女性。数日後自宅の外に集まった数十人の近隣住民の姿に、緊張が走る。

rui 2021/01/22 告発 コメント

 米国アラバマ州在住のランダ・ラグランドがある日郵便受けを開けると、そこには差出人不明の手紙が入っていました。 近所の住民からの苦情の手紙、しかも冷酷なものでした。「あんたの醜い家がウチの価値を下げてるから売却できないじゃないか!ちゃんとしろよ!」手紙の内容は、手入れの行き届かないラグランド家の庭が周囲の景観を損なっているというものでした。

目にした瞬間、ランダはその場に座り込んでしまいます。「つらいことばかり重なっていて、そしてこの手紙。怒りさえ湧いてきませんでした」とランダ。

ランダの夫が仕事を失った矢先、ランダ自身が体調不良を抱え、さらに3歳の息子ジャクセンは小児ガンと診断されていました。自閉症で言葉を話すことができないジャクセンは、3歳の誕生日を迎える数日前にステージ4の神経芽腫と診断されたのです。

人生の大きな試練の時を迎えていたランダ。心身ともに疲れ切っていたはずです。でもランダはある行動に出ます。ランダは、例の手紙と彼女の置かれた状況をFacebookに投稿したのです。

「迷いましたが投稿します。近所に住む人がこの手紙を寄こしました。誰もがいろんなことを抱えて生きています。我が家も試練の真っ只中。(中略)ジャクセンはステージ4の神経芽腫と診断されました。2018年10月、息子の3歳の誕生日の数日前でした。言葉が話せず自閉症なので、常に病院に行っているという生活です(中略)息子はこれまでに20回以上入院し、7回手術を受けました。息子は生きようと必死で頑張っているんです。

皆さんに伝えたいことは、他人に優しくしましょうということ。挨拶をしましょうということ。親切にするだけで、人は変わります。一年前の自分だったら、怒り狂っていたでしょう。でも、今はこういうネガティブな言葉に対抗する元気はありません。手紙の主がこの投稿を見るかどうかわかりません。でもこの投稿がもし誰かの心に響いたら、それで十分です」

この投稿を目にしたのがランダの近所に住むキンバリー・デイビスでした。「普段はFacebookのお知らせなんてクリックしないけど、この時はなぜかクリックした。神の思し召しだったのかもしれない。(ランダの投稿を見て)ああ、お願いこの地域ではやめてって」自分の住んでいる地域でこんな仕打ちは見過ごせないと、直接ランダに会ったことはありませんでしたが、Facebook上にジャクセンのための寄付や支援ページを設立します。

そして、この数日後ランダが夢にも思わない出来事が起こります。

近所の住民たちがラグランド家の庭に集まり、庭の手入れ作業を始めていったのです。チェーンソーで雑木を切り倒し、草刈機で伸びきった雑草を刈る人、差し入れのジュースや軽食を買ってくる人、そして家の中の整理整頓を申し出た人もいました。ランダ自身は支援ページのことも、この活動予定も知らずただただ驚いていたそうです。

困った時に手を貸し合える素敵な地域なら、きっとランダも苦境を乗り越えていけるはず。あの手紙を書いたのがどんな人物だったとしても、ランダの庭を見れば、状況を変えるのは冷たい言葉や態度ではなく、優しく親切な行動だということがわかったのではないでしょうか。

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